酸性?オーガニック?高級?縮毛矯正のクオリティは薬剤では決まらない。

こんにちは!
表参道エリアでくせ毛顧客率100%のくせ毛専門美容師、「くせ毛マイスター」として活動している野坂信二(@kusegemeister)です。
みんなには「のっち」という愛称で親しんでいただければと思います♪
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「当店の縮毛矯正は酸性タイプの薬剤を使用しているのでダメージが少ないですよ!」
「最新の薬剤を使っているので、やればやるたび髪が綺麗になっていきます!」
そんな謳い文句で縮毛矯正を売っている美容室に出会ったことはありませんか?
実際に行かれた美容室がそうだった!までは行かなくともホットペッパービューティーやインスタグラムで見たことある!
くらいならたくさんいるのではないでしょうか?
素人さんからすれば
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0078_01.jpg” name=”” type=”l”]え!すごい![/voice]
となるかもしれませんが、僕がそんな文言を目にしたら
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”のっち” type=”r”]あんまり縮毛矯正勉強してないんだろうなぁ。。。[/voice]
と思ってしまいます。笑
「酸性タイプの薬剤を使用しているのでダメージが少ないですよ!」
ホントーーーーによく見ますよね、コレ。
さらさらな髪になりたいけれど縮毛矯正は痛むし不自然。。。そんな悩みの多いくせ毛トラブル解決します!
弱酸性タイプの薬剤で90%がオーガニックのトリートメントベース。縮毛矯正といってもダメージレスはもちろん健康毛に戻す効果が!
天然タンパク質の効果で、傷んだ髪が活性化し手触りはツルツルサラサラ。
タンパク変成の原因となるアルカリが入っていないため、髪はよりやわらかくパーマやコテを使ったスタイリングも自由自在です。
従来の縮毛矯正はアルカリ成分でキューティクルを無理やりあるかr開かせ、チオグリコール酸の作用で髪内部のシスチン結合を切断。その後、高温のアイロンでプレスします。これでは矯正効果が高いぶん髪への負担も大。
でも当店の縮毛矯正なら弱酸性でキューティクルの開きを抑え、シスチン結合の切断量も軽減することができずっと綺麗なストレートヘアを保つこと!
本来なら弱酸性に戻す薬剤を使用しますが、弱酸性カラー剤を代用することでカラーとの同時施術の可能にし、大幅な時間短縮が可能となり、さらに色持ちが良くなり、パーマや縮毛矯正の仕上がりもUPします!
さらっと検索したらこんなの出てきたけどすげぇな。。。笑
コピペするのはあれなので文章はかなり改変しましたが、言ってる内容はほぼそのまま。
引用の内容を要約すると以下の通り。
[box class=”gray_box” title=””]
- 9割がオーガニック成分の酸性薬剤だから傷まない、むしろ直る。
- 天然タンパク質で活性化
- アルカリが入っていないので髪が硬くならない
- アルカリはキューティクル無理やり開かせる。負担が大きい。
- 酸性ならあまりキューティクルが開かない。
- 酸性ならシスチン結合をあまり切らない。
- 酸性だからカラーと同時施術できる。むしろすると良い。 [/box]
みたいな感じで言っているが、小難しいケミカル的な知識をかじった美容師から見るとかなりとんでもない理論を繰り広げているんですよね(笑)
でもこれ何も知らない素人からすれば、専門的なことも言っていて”薬剤にも詳しそう感”はすごいですよね?確かにここまで言われたら信じてしまっても無理はないですよね。
僕は美容に従事しているから理解できるものの他の業界にいたら確実に信じていると思います。笑
今現在も他業界の専門的な知識はほとんどないので、プロの言っていることを信じることしか出来ていないですからね。
上の文章は自分を良く見せようとするために、従来に薬剤を悪者に仕立て上げているだけに過ぎず、そこになんの事実や根拠もないことをこれ見よがしに並べているだけなんです。
酸性タイプの薬剤を使っても髪は確実に痛むし、アルカリだから髪が痛むという事実もないです。
アルカリか酸性かはただの髪を綺麗にするための選択肢の一つに過ぎません。
美容師サイドがその方の髪に合わせてより適切なものをチョイスすれば良い話なのに、なんでこうも他を否定してまで自分を良く見せようとするんですかねー。
アルカリだろうが酸性だろうが関係ない!
たとえ縮毛矯正の薬剤がアルカリタイプだろうが、酸性だろうがそれって実は関係ないんです。
おまけにオーガニックかどうかなんて本当にどうでもいい。
「アルカリは悪くて、酸性は良い!」
なんて薬剤を売りたいメーカーが言い出して、無知な美容師が真に受けてしまって出来た間違った常識なんです。
酸性でもアルカリでもくせ毛をストレートにすることができるし
酸性でもアルカリでも髪は痛みます!
その必ず出てしまう傷みを少しでも軽減させたり、髪の柔らかさを保つのも薬剤ではなく美容師の技術なんです。
酸性だから、アルカリだから、オーガニックだからなんてのは何の関係もありません。
「そちらのお店は特別な薬剤と使っているのでしょうか?」
僕も『縮毛矯正の実例』をSNSにたまにアップしていたりもしていてLINE@に質問、相談や予約の連絡をいただくのですが、
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0078_01.jpg” name=”” type=”l”]そちらのお店では特別な薬剤を使っているのでしょうか?[/voice]
という質問がとても多いのです!
やはりまだ”縮毛矯正のクオリティ=良い薬剤を使っている”と言う認識が根底にあるのだろうし、これから髪をお願いするかもしれない人の良い仕上がりの理由を確認して安心したい作業だったりもするのかもしれない。
確かに「技術の違いです!」ってよりも「良い薬剤を使っているからです!」の方が物質的で信用できるかも。
でも僕は
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”” type=”r”]普通の薬剤です。[/voice]
って答えちゃうんだよなぁ。。。
だってそうなんだもん。
実際に今縮毛矯正の薬剤を開発中なのですが、これが完成しても同じように「普通の薬剤です。」って答えるだろうなぁ。
美容の技術で言うとあまりピンと来ないかも。
でも『同じ食材、同じ行程で同じ料理を作っても作り手によって全く別物が出来上がる。』って言うのはピンと来ません?
もはや何が違うのか分からないほどの微細な変化でもクオリティに差が出来てしまうのが”技術”なんです。
確かに良い食材を使うことは大切ですが、そもそもその食材を活かせる腕がなければ何の意味もないわけで、それと全く同じことが言えるんですよね。
それともう一つ
良い薬剤なんてものはこの世に存在しないんです。
「えっ?」と思うかもしれませんが、薬剤なんてそれぞれ使い勝手や特性こそ違えど「こっちの方が良い薬剤だよ!」なんて優劣はほとんど存在しないんですよね。
最新の薬剤と10年前の薬剤を比べれば、そこには積み重ねてきた研究の歴史があるので最新の方が”良い”と言っても過言ではないですが、
同世代の薬剤を並べればほとんど差はありません。
もう質感や使い勝手などの好みの差と言っていいのでは、と思います。笑
まとめ
とこんな感じなので、ある一定水準を超えていれば薬剤の優劣なんてどんぐりの背比べ。
ましてや、酸性がどうとかオーガニックがどうとかそんなものは全く関係ありません。笑
「上手な美容師さんに縮毛矯正をしてほしい!」という方は”薬剤”ではなく”人”を見て美容師さんを見つけることが大切Mなんです。
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