年齢による髪質の変化。くせ毛のうねりや広がりが酷くなる原因とは?
こんにちは!
表参道エリアでくせ毛顧客率100%のくせ毛専門美容師、「くせ毛マイスター」として活動している野坂信二(@kusegemeister)です。
みんなには「のっち」という愛称で親しんでいただければと思います♪
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10代、20代の時と比べて
[box class=”gray_box” title=””]
- 髪にツヤがなくなった
- 髪にハリコシがなくなった
- 痛みやすくなった気がする[/box]
などなど年齢を重ねることで髪質の変化を感じていませんか?
今回はくせ毛と年齢の関係、そして加齢が原因で悪化してしまうくせ毛に関して解説していきます。
と、その前にYouTubeでもくせ毛コンテンツを投稿しているのでチャンネル登録お願いします!
年齢による髪質の変化。くせ毛のうねりや広がりが酷くなる原因とは?
まず、「本当に加齢が原因でくせ毛が悪化してしまうのか?」の問いへのアンサーは、
yes。本当です。
ただ加齢が原因というわけではなく、加齢により枝葉的に何かしらの原因でくせ毛が悪化してしまうということです。
加齢自体が原因であれば、ある程度歳を重ねている方々がすべて同じ状況になっていないとおかしいですからね。
ちなみに、今回は癖が悪化することに焦点を当てて解説していきますが、逆にクセが弱くなったり、元々くせ毛じゃなかったのにくせ毛になったりするパターンもあります。
要は年齢を原因の発端として、髪が何かしらの影響を受ける。
その一つに『くせ毛が悪化してしまう』という現象があるわけですね。
くせ毛になる8つの要因から考察してみる。
ぶっちゃけてしまえばこの問題に関しては未だ解明されていないのです。
加齢の他にも、くせ毛になる原因はいくつかあり「【くせ毛の基礎知識】くせ毛・天パになる8つの原因とは?」でも詳しく解説してます。
ここで僕はくせ毛になる原因を8つにカテゴライズしました。
それは、
[box class=”green_box” title=””]
- 毛穴の形状によるくせ毛
- 遺伝によるくせ毛
- 成長期で出始まるくせ毛
- 髪のダメージによるくせ毛
- ホルモンバランスの変化によるくせ毛
- 髪密度低下によるくせ毛
- 生活習慣の乱れよるくせ毛
- 病気や服用薬によるくせ毛[/box]
の8つのパターンが原因となり、くせ毛になってしまうのだろうと。
ここから特に『加齢』に深く関係してくると考えられるものは、
[box class=”gray_box” title=””]
- 毛穴の形状
- ホルモンバランスの変化
- 髪密度の低下[/box]
の3つに絞り、僕なりに加齢によりくせ毛になってしまう(悪化してしまう)原因を考察していきました。
この記事ではその原因を2つに絞ってみましたので解説していきますね!
[box class=”red_box” title=”もっと詳しく”]
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『加齢』によりくせ毛になってしまう要因とは?
のっちが考える『加齢』によりくせ毛になってしまう・くせ毛が悪化してしまう原因とは、
[box class=”green_box” title=””]
- 重力による頭皮のたるみが原因説
- コルテックスの内部構造の変化(これは説ではない)[/box]
の2パターン。
①重力による頭皮のたるみが原因説
毛穴の形状に関わる事柄になります。
年齢を重ねるごとに皮膚が多少なりともたるんでしまうように、頭皮もたるんでしまいその影響を受けるのでは?と考えられているます。
よく顔と頭皮は一枚の皮で繋がっているという表現を耳にしますよね!
『顔のたるみが気になるのなら頭皮ケアを!』みたいな。
顔や頭皮のたるみには「ヘッドスパが有効!」とする人もいれば、なるべく皮膚や頭皮に刺激を与えないように触れないほうが良いとする方もいます。
最近は小顔マッサージなども流行しているように思えますが、医学的観点からすると浮腫を一時的に引かせる効果があっても長期的に見たときにシワ、たるみの原因や肝斑の原因にもなってしまうとのこと。
何でもやりすぎは良くないということのようです。
[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”くせ毛マイスター” type=”r”]医学的なことも関わってくるのも美容師の僕が立ち入ってはいけない領域ではあるので説明が中途半端になってしまうのが心苦しい。。。[/voice]
②コルテックスの内部構造の変化
上で挙げたホルモンバランスの変化・髪密度の低下に関わってくる事柄になります。
これに関しては仮説ではなく、立証されたものになりますね。
みなさん、スプリング8という施設をご存知でしょうか?
ほとんどの方はおそらく知らないんじゃないかなーと思います。
SPring-8とは、兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設です。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波のことです。SPring-8では、この放射光を用いてナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われています。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8 GeV(80億電子ボルト)に由来しています。
引用:スプリング8
まぁ簡単にいうと、太陽の100億倍もの明るさに達する「放射光」という光を使って、物質の原子・分子レベルでの形や機能を調べる事ができる超絶すごい顕微鏡がある施設です!
あまりいないとは思いますが、興味のある方は隅々まで見てみてください。結構面白いです。
以前もホホバオイルの記事でスプリング8の研究結果を引用させていただきました。
[box class=”red_box” title=”スプリング8でのホホバオイルの研究を引用した記事”]
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花王によるある実験が行われました。
まず、最近6カ月間に、パーマをかけていない女性230名の協力のもと、1人1人の髪のツヤを、手触りなどの官能評価と数値化したツヤ値とで評価しました。その結果、加齢にともない、“天使の輪”がハッキリしなくなること、また、ツヤ値は20代と比べて50代では約20%、60代では約30%低下していることがわかりました。
このように、当人たちが感じている「加齢にともなう髪のツヤの低下」は、客観的な事実として明らかになりました。では、その原因はいったい何なのでしょうか。
花王では、これまでのクセ毛の研究から、「うねりのある毛髪ほどツヤがない」という結果を得ていました。これをヒントに、加齢にともなう髪のツヤの低下も“髪のうねり”と関係があるのではないかと考えました。先ほどの女性230名から毛髪を提供してもらい、うねりの程度を測ったところ、強いうねりが現れる頻度は、10代の36%から60代の75%へと年齢とともに増えていました。
加齢とともに髪のうねりは強くなり、それにともなってツヤも低下していることが明らかになったのです。髪のうねりの原因はこのキューティクルではありません。内側のコルテックスという細胞の構造に関係しています。
1本の毛髪はコルテックスが束になったもので、1つ1つのコルテックスの中には縦方向に繊維が走っています。この繊維が並行に並んでいるか、ねじれて並んでいるかの違いによってコルテックスは2種類に分けられます。花王は、この2種類のコルテックスを染め分ける技術を持っており、以前おこなった「クセ毛の研究」で、うねりの強い髪の毛ほど、2種類のコルテックスの分布に偏りが大きいことを見出していました。花王と共同研究者の東京大学大学院新領域創成科学研究科の雨宮慶幸教授は高フラックスビームライン(BL40XU)*をつかったマイクロビームX線小角散乱法*で、コルテックスの偏りの程度を調べました。「毛髪繊維の直径はおよそ100μm(1μm:マイクロメートルは1000分の1ミリメートル)。毛髪の微小部分の内部構造を解析するためには、5μmの分解能で解析できるBL40XUは最適なのです」と花王メイクアップビューティ研究所副主席研究員の伊藤隆司さんは話します。
小角散乱像が得られ、加齢にともなってうねる髪の2種類のコルテックスは偏りが大きくなることを、初めて定量的に評価できました。引用:スプリング8
簡潔にまとめると、
[box class=”green_box” title=”花王による加齢とくせ毛の関係の研究の流れ”]
- 加齢に伴う髪の艶や手触りの低下は明らか。
- 年齢を重ねると髪に艶がなくなるのは、髪のうねりに原因があるのでは?
- 230名から毛髪提供を受け、うねり測定をしたところ年齢によりうねりの増加が見られた。
- 「くせ毛の研究」により、原因はキューティクルではなく、コルテックスにあることが分かっていた。
- 強力なX線装置により、加齢に伴ってうねる髪の2種類のコルテックスは偏りが大きくなることが判明。
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[voice icon=”https://kusegehack.com/wp-content/uploads/2017/05/730f897cef4a873a9715cd34a5b219c1.jpeg” name=”くせ毛マイスター” type=”r”]加齢が進むと毛髪内の構造にアンバランスが生じて歪みを生み出して、それがくせ毛として現れてしまう傾向にあるということですね。[/voice]
くせが悪化してしまうことへの対策・改善策は?
これまでくせ毛でなかった方がくせ毛になってしまったり、元々くせ毛だった方がより癖が悪化してしまったりと、その対策や改善に関しては実際に状態を見ない限り判断は難しいですね。
と言ってもこのブログを読んで悩んでいる方々全員をカウンセリングすることはなかなか難しいので、いくつかの対策・改善策を明記しておきます。
ならないようにするために
ならないようにするためにはまず第一に健康的な生活を送ること。
口から取り入れた体にとっての有害な毒となってしまうものは髪を介して外部に排出されます。そう、髪は”体の毒素の排泄器官”の役割があるんです。
楓糖尿症というその排泄をすることが出来ないその病気は指定難病とされています。
なった時の対処
その対処法ってのは非常にシンプル。
ごくごく当たり前のことで、
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- 髪・頭皮に極力負担のないシャンプー、トリートメントを使用すること。
- カラーやストレートパーマなど薬剤を扱うことはプロに任せること。
- 『適度な』頭皮マッサージ。[/box]
まとめると髪、頭皮の負担を最小限にして、健常な状態を維持しましょうということですね。
ちなみにのっちのおすすめのシャンプー、トリートメントはこれ。
『Flowers』ですね。
おそらく現存するシャンプーブランドで最も髪を美しくし、頭皮に負担をかけないバランスで構成されたシャンプーです。
[box class=”gray_box” title=”Flowersの詳しい記事はこちら。”]
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髪質の変化のお悩みにお答えするQ&Aコーナー
Q1.髪が薄くなってきてこのままハゲてしまうんじゃないか不安です。
元々から軟毛の方だとかなり薄くなってしまうケースもありますね。昨今は「女性の薄毛」で悩まれている方もすごく増えてきています。
どちらかと医療の分野になるので専門のお医者様に相談されるのが良いでしょう♪
Q2.髪が傷みやすくなった気がするけど気のせい?
気のせいではないですね。髪は年齢と共にハリコシがなくなり外的刺激から弱くなってしまいます。
加えて毎月白髪染めをする方もとても多いので髪が弱くなったなっただけでなく、ダメージしてしまう機会そのものが増えてしまうケースが多いです。
なるべく傷まないようにケアしていく必要があります!
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Q3.綺麗なロングヘアがキープ出来なくなってしまいました。
なかなか綺麗なロングヘアをキープすることが難しくなってしまいますね。
中でもくせ毛でお悩みの場合は、毎月の白髪染めと数ヶ月に一度縮毛矯正をしていたりすると髪にも相当ダメージが蓄積してしまうのでロングヘアのキープが難しくなります。
カラーも縮毛矯正も美容師の技術力によってダメージを抑えることは出来るのでヘアケアに精通した美容師さんに依頼することも一つですし、ダメージがそこまで気にならないくらい短く切ってしまうのも一つの手です♪
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Q4.縮毛矯正で髪のボリュームが余計なくなってしまうのが嫌。
なるべくぺたんこにならないような縮毛矯正の手法もありますが、くせ毛をストレートにするのでどうしても必ずボリュームダウンはしてしまいます。
いっそのことくせ毛を活かしたショートヘアにしてみてはいかがでしょか?癖で髪がふわっとするのでぺたんこ感は感じにくくなると思いますよ♪
縮毛矯正のダメージもなくなるので白髪染めを毎月するようんな方でも髪の傷みを気になりにくくなるはずです!
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Q5.このままカラーや縮毛矯正を続けても大丈夫?
年齢を重ねるごとに頭皮や髪は脆くなってきてしまいます。
若い時と同じようなケアではなかなか綺麗な髪や健康な頭皮を維持するのが難しくなっていくので、それに合わせたケアが必要になってきます。
しっかりした美容室なら刺激性の低い質の良い薬剤の使用、使用した薬剤の残留除去などのケアを徹底して行ってくるはずなので担当の美容師さんに聞いてみると安心ですね!
それらのケアは即効性があり、直ぐに目に見えてわかるものではないのですが、めちゃくちゃコストのかかるケア剤になるので、安売りの美容室では行っていないと思います。
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Q6.傷んでいるから縮毛矯正はかけられないと言われてしまいました。
サロンワークをしているとよく耳にする言葉です。ブリーチや縮毛矯正その他何らかの原因で極端に髪が傷んでしまっているときは「これ以上縮毛矯正はかけれない」と美容師さん側が判断することも多いんです。
美容師さんの肩を持つわけではないですが、この美容師さんの判断は間違っていません!
ハイダメージ毛の縮毛矯正施術というのはかなり高難易度の技術となるので、全国でも出来る方は少数。下手に手を出してしまえばビビリ毛になってしまうことも十分考えられます。
この場合はハイダメージでも縮毛矯正をかけれる専門特化した技術を持った美容師さんに依頼をすることが最前ですね。東京付近の方は僕にご相談ください!
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Q9.くせ毛なのですが、子供にもくせ毛は遺伝してしまうでしょうか?
くせ毛は「優性遺伝」なので遺伝はしやすいですね!そもそも自分自身がくせ毛なのも親やそれ以前の先祖の遺伝がほとんどの原因です。
父母どちらかがくせ毛の場合は50%の確率、父母どちらもくせ毛の場合は90%以上の確率でくせ毛は遺伝するそうです。確率なので実際どうなるかは分かりませんが、確率は高いですね。
親子揃って担当させていただいている方も何組かいらっしゃるのですが、その方々は親子でもそんなに癖は似ていないですね。笑
お父さん側と÷2になっているのかそれは分かりませんが、くせ毛のタイプや強さに関しては必ずしも同じ感じになるとは言えないようです!
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Q10.出産を期にくせ毛になってしまった気がするのですが気のせいですか?
「出産を境にもともとストレートヘアだったのにくせ毛になってしまった!」という方はちょいちょいいらっしゃいます。髪は女性ホルモンの影響を強く受けるので、髪質が変わったりくせ毛になってしまう方もいらっしゃるようです。
逆にくせ毛が弱くなったという方もいます。ストレートにまでなった方は見た事がありませんが 、癖が少し弱くなって扱いやすくなったり、縮毛矯正の頻度を落とせたりする場合もあります。
どんな場合にどうなるとかの因果関係は全く分からないのでこれは「運」かなぁ。。。笑
人一人を産む事ですからそのくらいの変化があっても当然なんでしょうか。
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